煉瓦と爆弾 #poem
その遺跡に残された建物のうち
いくつかは当時の煉瓦(れんが)で作られたまま
黒く変色しているのが
年をとった当時の煉瓦であり
薄い赤土色なのが
若い煉瓦であり
建物はそれなりに痛んでおり
修復が必要な箇所もあるのだが
現代の技術では
当時と同等の頑丈さを持った
煉瓦を作ることが出来ないそうだ
技術が時代の流れとともに
必ずしも進歩するとは
どうやら限らないようだ
その一方、
黒い煉瓦が痛んでいるのは
経年劣化によるもの以上に
戦時中の爆撃によるものだそうだ
頑丈な煉瓦を簡単に壊す
爆弾を作る技術はあれども
遺跡を守らねばならぬという
意識はなかったようで
人類が時代の流れとともに
必ずしも進歩するとは
どうやら限らないようだ
もしよろしければ下のボタンを押してやって下さい(無料)。ポイントが加算され、僕が「うほっ」と喜びます。にほんブログ村